ウミガメについて知りたい
ウミガメの教科書(初級編)
日本ではは5種のウミガメがみられます。そのうち日本の砂浜で産卵が見られるのはアカウミガメ(福島県から沖縄県)、アオウミガメ(小笠原諸島や南西諸島)、タイマイ(沖縄県)の3種です。残り2種のオサガメとヒメウミガメは日本では産卵をしませんが沿岸を回遊することがあり、漁業によって混獲されたり、海岸に漂着することがあります。
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和名:アカウミガメ
英名: Loggerhead turtle
学名:Caretta caretta
日本で産卵するウミガメのうち、圧倒的に産卵数が多いのがアカウミガメです。日本は世界でも有数のアカウミガメの産卵地であり、また、北太平洋で唯一の産卵地でもあります。貝やヤドカリなどの硬いものを好んで食べるために顎の力が強く、頭が大きいことが特徴です。
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和名:アオウミガメ
英名:Green turtle
学名:Chelonia mydas
沿岸に住んでいるため、ダイビングで出会えることが多い種類です。海草・海藻を食べるベジタリアンですが、クラゲを食べることもあります。頭部はアカウミガメに比べて小さく、上顎と下顎の縁辺部が植物を食べやすいようにギザギザになっています。
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和名:タイマイ
英名:Hawksbilll turtle
学名:Eretmochelys imbricata
サンゴ礁の発達した海域に生息し、枝サンゴの隙間に付着する海綿類を食べます。そのため、クチバシが鳥のように尖った形をしています。甲羅は成長に応じて瓦のように重なり、縁辺部が尖ってきます。黄色と黒のモザイク模様で、べっ甲細工に利用されてきました。
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和名:ヒメウミガメ
英名:Olive ridley turtle
学名:Lepidochelys olivacea
世界中の熱帯海域に分布しており、日本近海でも稀に発見されることがあります。コスタリカでは、集団で昼間に産卵が行われることがあります。この現象は「アリバダ」と呼ばれ、多い時には数日の間に数万から数十万頭が現れます。
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和名:オサガメ
英名:Letherback turtle
学名:Dermochelys coriacea
ウミガメ類の中で最大の種。直甲長は180cmに達し、体重は300kg以上にもなります。他のウミガメ類とは違い、甲羅に鱗板がなく、ゴムのような質感をしています。外洋で生活をしているため、日本で見られることは稀です。高知県の室戸市沿岸でも稀に発見されますが、ほとんどが未成熟個体です。